和書・マンガ
どっちみち、
すみれの花の砂糖づけ
江國 香織
これは詩集です。
この本を知ったのは、テレビで「今月の新刊」だか、「話題の本」だかで紹介されていた時です。
たぶん、王様のブランチあたりだったと思う。
ちなみにこの本は持っていません。(爆)
これって初版が2002年なので、かれこれ5年前の話しですが、
本に書かれている詩を何編か紹介されており、
それ以来、ずっと忘れられないものがひとつあります。
どっちみち
百年経ったら誰もいない。
私も
あなたも
あの人も。
こんなのです。
この詩はネットでも紹介されていることが多いので、
本を知らなくても見覚えのある人はいるかも。
ぼや~っとテレビを観ていたのですが、この文章が画面に現れた瞬間、『私』はもちろんのこと、『あなた』も『あの人』も、全部、人の顔が浮かび、しばらくその人たちのことを想いました。
ああ、そうだよね、100年も経ったら誰もいないよね。
誰もいないんだもん、もう、仕方ないよね。
なーんて、当時は、色々考えたものですが、最近になって振り返ってみるとなんかお尻がむずがゆい。あの頃想っていたことも憶えているのですが、何をしても、どうにもこうにもピントが合わない。
そりゃ100年たったら、あなたもあの人も、私だっていないけどさ。
そりゃこんな風に想うこともあるだろうけどさ。
それでもね、口にだしたくないな、って思ったんだー。