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2005-08-30

和書・マンガ

どっちみち、

すみれの花の砂糖づけすみれの花の砂糖づけ
江國 香織

これは詩集です。
この本を知ったのは、テレビで「今月の新刊」だか、「話題の本」だかで紹介されていた時です。
たぶん、王様のブランチあたりだったと思う。
ちなみにこの本は持っていません。(爆)

これって初版が2002年なので、かれこれ5年前の話しですが、
本に書かれている詩を何編か紹介されており、
それ以来、ずっと忘れられないものがひとつあります。

どっちみち
百年経ったら誰もいない。
私も
あなたも
あの人も。

こんなのです。
この詩はネットでも紹介されていることが多いので、
本を知らなくても見覚えのある人はいるかも。

ぼや~っとテレビを観ていたのですが、この文章が画面に現れた瞬間、『私』はもちろんのこと、『あなた』も『あの人』も、全部、人の顔が浮かび、しばらくその人たちのことを想いました。

ああ、そうだよね、100年も経ったら誰もいないよね。
誰もいないんだもん、もう、仕方ないよね。

なーんて、当時は、色々考えたものですが、最近になって振り返ってみるとなんかお尻がむずがゆい。あの頃想っていたことも憶えているのですが、何をしても、どうにもこうにもピントが合わない。

そりゃ100年たったら、あなたもあの人も、私だっていないけどさ。
そりゃこんな風に想うこともあるだろうけどさ。

それでもね、口にだしたくないな、って思ったんだー。