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2005-10-09

旅行・散歩

手漉き和紙作り

和紙作り体験してきました。

想像していた以上に、本格的な工程を体験でき(紙を漉く位の体験だと思っていた・・)、手漉き和紙ができるまでの工程も丁寧に説明して貰え、楽しかった~!

田村正師匠!ありがとうございました!

では、手漉き和紙体験を・・・

色々な原材料があるようですが、今回はコウゾ(楮)という木を使用しました。

 楮はクワ科の落葉低木で、成木は3メートルあまりになり、栽培が容易で毎年収穫できます。繊維は太くて長く強靱なので、障子紙、表具洋紙、美術紙、奉書紙など、幅広い用途に原料として最も多く使用されています。

 
●白皮作り
まずは原木を水に浸け柔らかくして黒皮をはぎます。
その黒皮から表面の皮をはぎ白皮を作ります。


黒皮はぎからの体験。
これが結構な力作業・・。1枚が長いし、ナイフをたてる角度も微妙で、これはとってもコツがいる作業でした。(一人2本やりましょう!ということでしたが、頑張って3本やりましたよ!)


●アク(灰汁)とり
白皮を煮て繊維をやわらかくしていきます。
その時に出るアクや、白皮作りの時に残ってしまった木の節や汚れを取ります。


白皮作りとうってかわって、繊細な作業(笑)。
水に浸して、1枚1枚、手で丁寧にほぐしていきながら、アクや汚れを取っていきます。

そしてアク取りに使用したお水は、ネットを付けたザルにあけます。
これらは「ちり紙」などに再利用できるそうです。
 

●打解
アク取りを済ませ、水をきったものをこん棒などでたたきます。
これは繊維をさらにバラバラにしていく作業です。


まっすぐに打ちつけても効果は少ないそうで、引くように打っていきます。
これ、今回1番の力作業・・。餅つきなんて比じゃないよ・・。

打ちつけていると、だんだん変化がでてきます。
最初は帯が一つの塊となり、そして水気が飛び、繊維がほぐれてくると、障子などの和紙をちぎった端のような繊維がフサフサでてきます。これがまたいとおしく、可愛い。(親バカ状態)

そうそう、ここは同行メンバー1番のヤング(笑)であるワタクシ頑張りましたヨ。
 

●撹拌
いよいよ最終工程です。
打解した白皮を漉き舟に流し込みます。その際に繊維をムラなく分散させるために「トロロアオイ」というもので作った「ねり」をいれて撹拌します。

トロロアオイの根は「ねり」として使われます。「ねり」は美しい紙を漉くために、原料繊維を水中に1本1本むらなく分散させておくのに必要なものです。上手に処理されて原料でも、水の中に入れて撹拌しただけでは均一に繊維が水中には分散されません。そこで紙を漉くときには「ねり」の力を借りるのです。
よく「ねり」とか「のり」とか言いますので、これは紙を漉くときに繊維と繊維を接着するために使われていると思われますが、これは間違いで、「ねり」の役目は水中で繊維の分散を助けるためで、接着力は全くありません。


写真左が「ねり」です。
各グループで作ったものをここで合流。どんな和紙になるのかな。
 

●いよいよ、手漉き!


桁を垂直に入れ、手前からすくい上げます。(これムラなく漉くためにとっても重要)
そして水平に揺らしながら、繊維を桁に均等に行き渡らせ、水分を落としていきます。
落としきれない水分は奥から落とし、また手前からすくいあげていきます。
これを数回行います。

それぞれ自分が漉いたものをいただけるということもあり、
感動と緊張の作業です。
 

●圧搾と乾燥

漉いた和紙に重しを乗せ、水分を抜きます。
その後、1枚ずつはがし、板に貼り付け乾燥させます。


自分で漉いたものを、自らはがして、乾燥させる板に貼っていくんですが、
生乾きだから、裂けちゃうじゃないかって、とっても緊張・・。

はがしながら「あー、これだったらもっと厚く漉いておけばよかった・・」と思いました・・。
でも厚く漉いていたら「重い・・もっと薄く漉いておけばよかった・・」とか言ってそう。
そのくらい、緊張の一瞬でした。

今回、上に書いた自分たちが工程全て行った和紙と、
準備していただいた白皮をもう少し洗って白くしたものと2種類手漉きをしました。

手漉き~圧搾~乾燥は、準備してもらった方の写真です。
私たちで作った和紙は、撹拌の写真の通り、若草色のような和紙になりました。
どちらも味わいがあってステキです。

昨日はあいにくの雨ということもあり、乾燥に時間がかかるため、
できあがった和紙たちは郵送にてお届けの運びとなりました。

しまい込んでしまうと、ずっとそのままになりそうなので、何かに使いたいと思っています。
どうやって、何に使おうか、考えるだけで楽しい!

早く届かないかな~~!
 


下記サイトにて、資料、用語など参考にさせていただきました。ありがとうございました。

財団法人 阿波和紙伝統産業会館

コメントありがとう!

なんだか、懐かしいです。

紙、漉いたことあります。和紙ではなく、洋紙ですが。
学生時代、パルプの実験で、木材の切りくずから紙を作りました。

最初(材料の加工)から、最後(出来上がり)まで通しての作業を経験すると、紙にも愛着が出ますよね。

紙は無駄に捨てることなく、リサイクルに回したいですね。

おぉっと、リサイクルの簡単な実験もやったことあります(えっへん!)

■寝太郎さん
なんと!経験アリの方がいらしたとは!

>最初(材料の加工)から、最後(出来上がり)まで通しての作業を経験すると、紙にも愛着が出ますよね。

これはほんと、その通りです。
工程1つ1つ体験していくごとに、いとおしい気持ちになりました。
残念ながら、まだ届かないのですが。。
やっぱり体験を通して実感することって多いです。
紙も大切にしようと思ったし、作業中、捨てるものがひとつも無いことを知り、
リサイクルの大切さも実感しました。

ところで、リサイクルの実験って何だろう。今度聞かせてくださいねー。

あのね、牛乳パックのパルプを使って和紙みたいなものを作ってもらう展示発表をしたわけさ。今でもやってるのかな、中部地方の某国立大ですけど。

でもね、仕事で紙のリサイクの仕事をしたことがあって、無駄に紙を使っているなぁって、思っています。

紙よりも、軽くて電池の長いパソコンが普及すれば良いのにと思います。(マジやんけ)

■寝太郎さん
牛乳パック!なるほどー!
これっていま、ジューサーとか使って家庭でもできるレシピ(笑)が、
紹介されているのをどこかで見た気がします。

>紙よりも、軽くて電池の長いパソコン

ところで、すごいね、これ。見てみたい。(上手くイメージ出来ず・・)

楽しかったみたいでよかったですね。
出来上がった和紙はやっぱりブックカバーですかね・・・

■s-barbaさん
本日、午後の「和紙」再配達を楽しみにしているじゅんじゅんです。

>出来上がった和紙はやっぱりブックカバーですかね・・・

ああ、それは充分考えていたですよ。
ただ大きさが合うかが問題。。
小さい時はそのまま使えるけど、大きすぎたらカットしないとならないのが
気になってしまうのよね~。(でも少々はカットしようと思っているのですが)

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